風水術は、王朝の遷都、築城の方位を占い、神意を確かめる古代中国の帝王学です。当時太陽は10個あって日替わりで出てくると信じられていましたので、甲乙平で始まる太陽の名前の十干、それに12年サイクルの暦法の子丑寅で始まる十二支などを平面上に置いて羅針盤を作成したもので、これ以上非科学的な話はないのですが、中国では古代も現代も変わりなく、風水を生活の決まりやしきたりに用い大切にしています。
今から10年前、新婚さんの家探しをお手伝いしていた時のことです。若夫婦を心配して日本からお母様が家探しに参加されました。このお母様はどの物件入るにも、必ず胸の前に磁石を持たれて方角を確認し、入られた後もチェックポイントをメモされていました。そして最終的にハーツデールの2BRのコンドミニアムが気にいられて、方角、周辺の地図などを日本の風水の先生にファックスでお送りになり、その先生のOKを頂いて購入する運びとなりました。OKのでたいちばんの理由は、このコンドの裏側に小さな池があるのですが、これが止めとなって良いのだということでした。確かに、止めは富めに繋がりますね。
それから3年、帰国の時期となり売却のご相談を頂きましたので、思い切って高めの値段でマーケットにお出ししました。直ぐにバイヤーが見つかり、クロージングを迎えました。私が最後に「おめでとうございます。それでのこりましたか」とそっと伺いましたら、あちらも声にならない声で「はい、ざっくり1000万です」と言われました。3年で1000万円の貯蓄をしたことになります。風水のせいかどうかはわかりませんが、本当に良かったですね。
過去の歴史からみるように、30年ごとに不動産ブームが訪れています。2010年代がそのサイクルに当たり、また必ず不動産ブームが来ると考えられています。不動産ブームはイコール景気の回復ですから、来年は必ず良い気が入ると信じたいものです。
(住友不動産販売スカースデール店マネージャー 小沢恭子)
3月、4月は移動の月、ただでさえ毎日の用がその日のうちに片付かないというのに、自分の送別会だけではなくあちこちの送別会に呼ばれているうちに、もう時間はぎりぎり。結局最終日は引越しの業者さんに、「そこまでやってもらうのですか」というほどお世話になるのですが、しかしここでうっかりしてはいけないのが、家は借り物だということです。かなりの大金がまだ大家さんの手に握られています。これを全額取り返さなければなりません。
キッチンやバスルームは毎日のまめな掃除がモノをいいますから、退去日にプロの掃除の人に入ってもらったくらいでは、まず間に合いません。また壁に貼ったテカテカと残っているのもいけません。加湿器を置いた床に水のシミを作ったり壁にカビが生えていたり、家具を動かすと思わぬところにダメージがみつかるものです。
ところで、私の山とあります経験の中で傑作だったのが、あるテナントさんの退出日の夕方、旅行中の大家さんに代わって鍵を頂きに伺ったのですが、玄関先にひっきりなしに奥さんのお友達がお別れの挨拶に現れ、奥では引越しの業者さんがあまりの物の多さに閉口気味の様子。お掃除のプロ3人もとても間に合いませんと必死で、しかも表にはマンハッタンのホテルに向かうリムジンも到着し、果たして引越しは今日中に完了するのだろうかとハラハラしたことがあります。もちろん、翌日の飛行機には無事にお乗りになたれたのですが、やはり忘れ物をされていて、お子さんやご主人の下着など最後の洗濯物をごっそりと乾燥機の中に残されていかれました。
セキュリティーデポジットは、物件ごとに大家さんの懐具合も違えばテナントさんの住み方も違いますので、こうしたら全額が戻りますという約束事はありません。ただ、ご自身の帰国後に会社の総務の方がよくお困りになっていらっしゃることがありますので、少なくとも日本で言う原状復帰は心がけていただきたいと思います。(住友不動産販売スカースデール 小沢 恭子)
ニューヨークに赴任された日本男性たちの前に最初に立ちはだかる難関が家探しです。新築、新築と呪文のように唱えても案内されるのは亀の甲羅の如き年代物ばがりで、それこそ男と言えども鳥肌の立つような地下室があったりしまして、もしかしたらお化けなんかがいるのではないかしら、と早々に退散する始末です。ただ、この皮膚で感じる感覚が家探しの大切なポイントで、気持ちの晴れないお家は避けなければいけません。
それで先ほどのお化けなんですが、いるか?と問われれば、いらしゃいます、が私の答えです。ただし、日本のお化けのような腫れた目で額から血を流し、恨めしがっているような陰気な霊ではなく、ご自分がかつて幸せに暮らした所を守るつもりで残っていらしゃるようです。
残念ながら私には見る能力がないのですが、えっ、あなたも!と言うくらい、実態のない人物が見える人たちがいます。ある方は、東京の六本木に近いレストランのトイレの中で鎧兜を身に着けた武将を見かけたと言ってましたが、確かにあの辺りは武家屋敷のあった所ですから、悩める武将がウロウロしていても不思議はありません。
またこちらでも駐在員のご家庭の小さいお子さんが自宅で「お母さん、あのおばさん、また来てるね、誰なの?」と聞かれて「誰もいませんよ、何を変なことを言って」と、いる、いないで親子喧嘩になったという話もあります。お盆の時期、自分のご先祖の霊は祀っても見知らぬ霊はお化け扱いですが、「千の風になって」の歌以来、霊の存在に心を開いた人も多いのです。オレはそんなものは信じない、と仰る方にはちょっと試して頂きたいのですが、もし夜中の1時から4時の間にトイレに目を覚ましたりしましたら、ついでに鏡の中をごらん頂きたいのです。きっとご自分以外にもう一人くらい知らない顔が写っているはずです。
この夏の猛暑はいつパワー不足の停電になるかしれません。もしエアコンの効かない蒸し暑い夜に悩まされましたら、この鏡を覗く話を思い出してください。ぞっと涼しくなれること、うけあいでございます。
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